色々な方の解釈を読ませていただいたのですが、自分と同じ解釈の方がいなかったので、メモがわりにのこしておきたいと思い、書くことにしました。
歌詞はところどころしか載せていないので歌詞を参照しながら読んでいただければと思います。
まず、この曲の「僕」は今現在の自分への評価が低いために今の自分ではない何かに惹かれているように思います。
歌い出しのこの曲の焦点は今の「僕」には向けられていません。
淡い月=夢、この歌詞に出てくる「君」、あるいは浮き足立っていたころの「僕」 ではないかと思います
遠い思い出をたどっているから今の現実が心ここにあらずな状態になっているような、どうしても心をつかんで離さない「なにか」の象徴だと思います
もしくは、これがいちばんしっくりくる解釈だと個人的に思っているのですが、今の「僕」は死んでしまっているのではないでしょうか。それも夏に。
よって、夜にもっとも美しく見えるものの象徴である「月」とは、「生きていた頃の僕」を表しているのかもしれませんね。
そうすると 転ぶ=死ぬ という解釈もできるのでは…
とりあえず僕が死んでしまったという解釈のまま続けますと、
死んだ後にどうすればいいかわからず現世にとどまっている僕は、成仏にまだ踏み切れずに大好きだった「君」が自分の死後どうなってしまうのかを見届けているように思います。
すると僕の予想とは裏腹に、「君」のまわりにはたくさんの人がいて「君」は自分の死に深く傷ついても、いつまでも悲しみを引きずってもいなかった。
ひょっとすると、自分ではない一番大切な人、新しい恋人が出来たとか?
それが「冷たくない君の手のひらが見えた」という部分ではないかと思います。
見えるけれど、触れることはできない。
なんだか、君ともう同じ次元にはいないのだという切なさが滲み出てますね。
あんなに一番に大切に思っていた「君」すらももう僕のことを必要としていないのなら、
それどころか他の友達や大切な人たちも自分がいなくても同じように生きているのだから
その程度だったのかと思った瞬間、この世界の何もかもが嫌いになった。
この世界に必要ともされない、この世界を受け入れもしない、この世の因果から外れてしまった、そんな自分は、まさにこの世界に一点落ちた 染みのようだ。
「地球の裏側」とは、行けるはずのないほど遠いところの隠喩。
つまり、生きていた頃の僕に戻るということ。
「昨日の僕」=生きている僕
「胸が痛いから下を向くたびに 君がまた 遠くをいくんだ」
=自分が死んでしまったという受け入れがたい現実に目を向けるたびに、
生きている君が遠のいていってしまう気がする
どんどん君から離れていってしまう気がする。
「夢を見たい僕らを汚せ」= 僕ら、という部分がこの解釈では苦しいのですが、生きていた頃に戻りたい、という幻想を捨てろ という自分への叱咤ととることができそうです
「さらば 昨日夜に咲く火の花」
=
昨日、とは生きている僕の象徴だと思いますので、
僕が生きていたあの夏に見た、花火
生きていた頃の僕、あるいはそれを一緒に見ていた君ごと、
戻りたいと願っていた 一番素晴らしかった思い出に
さようなら ということなのでは。
このへんではなんだか僕の成仏への決意が見て取れます。
「水に映る花を見ていた」
花=君 特に、僕が死んだ後 変わらず生きている君を死んでなおずっと見ていたけれど。
「水に霞む月を見ていたから」
月=「生きている僕」を見ていたけど、それはもう霞んでいる、つまり本物ではない。生きている僕はもう幻想でしかないのだから。それを認めようと決めた。だから、
「夏が来ないままの空を描いたなら、君は僕を笑うだろうか」
夏=恋、あるいは焦がれるほど憧れていたもの
僕の言う恋、とは大好きだった「君への想い」ですので、夏が来ないとは、恋を置いたままで という意味かと。
また、「空を描く」というのはそのまま成仏のことを言っているのではないでしょうか。
死ぬときに空を登っていき溶けるイメージで。
つまり、
「君を好きだった気持ちをこの世に置いたまま成仏するよ」ってもし僕が君に伝えることができたなら
君はいつもみたいに僕を茶化して「なに拗ねてるの」って笑うのかな。
私はこれからも生きていくけど、あなたのことを忘れて生きていくわけじゃないのよ。って。
ここは僕の独白ですね。
もしくは、夏=そのまま「僕が死んだ夏」を意味していて、「僕が死ななかったら」という意味にも取ることができるかもしれません。
つまり、「僕がもし死ななかったら…」なんて言ったら、君は笑うのかな
という意味になりますね。
そうすると「浅い浅い夏の向こうへ」は「僕が生き抜けなかった夏を越えることができたなら」=「僕が生き続けていたのなら」となりますね
成仏を決めたから、朝に向かっている。空が変わっていく。朝が来る。僕が消えるという朝が。
朝=成仏、僕が成仏し、完全にいなくなった後の世界
「明け方の夢 浮かぶ月が見えた 空」
成仏するその間際、走馬灯のように生きていた頃の僕が見える。 これまでになく鮮明に。
ああ、できることなら 消えたく、ないよ… というように聞こえるのは… きっと私だけですね笑
「朝が来ないままで息ができたなら」
もしも、このまま成仏をしないままでいられたなら。
生きていることができたなら。
「遠い 遠い夏の向こうへ」
僕が生きていた、最後まで生き抜くことができなかったあの夏を超えて 君と生きていたんだろうな
「淡い 朝焼けの夜空」
ついに成仏するときがきた。
「夏が来ないままの街を今
ああ藍の色 夜明けと蛍」
ここが解釈の1番の本領発揮です
君を愛おしく思っていた気持ちは残していくよ
君が 僕を忘れて他の誰かを愛せるように。
そんな願いを最後に遺した 僕が消えた朝の街は
だから、僕が消える瞬間の街は、
僕の愛の色で染まる
夜があけた。僕が消えた。
藍の色=読み方とかけてそのまま「愛」の色だと思います。
この曲のタイトルである「蛍」というのは魂だと思います。
もっというと僕の魂。
夜明けの空に昇って行く蛍、街を愛の光に染めながら。
なかなかロマンチストな解釈でまとめてしまいました。
余談ですが、動画のイラスト、女の子の背中に羽が生えていますよね。あれは彼女が死んでしまっていることの象徴なのでは。と思ってしまいました。
また、いくつかの解釈ができると思うのですが、僕が死んでしまったこの解釈以外のものも考えたのですが、それは他の方のものとほとんど同じだったためここまでにします。
それにしても素敵な曲ですね…
この夏はずっと聞き続けます笑
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